グランド・ツアー 美的観光のすすめ
2006年1月4日(水)~3月19日(日)
「旅」という言葉に、人はどのような思いを抱くのでしょうか? 見たい知りたいという知的好奇心や冒険心、湯治・買物・飲食・遊興などの各種目的・願望、「癒し」…このように、旅から想起されるイメージは人それぞれですし、事実今も昔も変わりなく人はさまざまな理由から旅立ちます。古今の旅の在りようを通底しているものはといえば「日常からの脱出」というファクターぐらいではないでしょうか。
旅空の下、各々の日常と異なる環境に身を置いて、人は風光などの外見の相違はもちろん、その内面に潜む違うものの見方や考え方も体験します。画家たちが、そうした体験をもとに彼の地を目前にして描いた作品、また実際には訪れずとも彼の地に憧れを馳せて描いた作品の中には、観る者をその奥底から旅へと誘う強い引力を放つものがあります。
本展では、さまざまなかたちで旅をイメージさせる作品たちを、「旅への憧れ」、「名所の風光」、「旅のかたち」、「漂泊する心」などをキーワードに構成し、展観いたします。
人を内省的にさせる冬のひととき、どうか当館の全展示空間をゆったりと周遊(グランド・ツアー)していただきながら、憧れを掻き立てるイマジネイティブな作品たちに出会って、感じて、そしてまた新たな旅へと誘われていただきたいと思います。
展覧会情報
会期 | 2006年1月4日(水)~3月19日(日) |
会場 | 伊丹市立美術館 |
休館日 | 月曜日(但し祝日開館・翌日休館) |
開館時間 | 10:00〜18:00(入館は17:30まで) |
入館料 |
一般700(500)円/大・高生350(250)円/中・小生100 (8O)円 |
主催 |
伊丹市立美術館、(財)伊丹市文化振興財団 |
同時開催 |
柿衛文庫企画展 「おくの細道」をしたって |